①「AI-OCR」の5つ特徴と業務効率化の活用事例
「AI-OCR」とは?
「AI-OCR」(Optical Character Recognition)とは、光学的文字認識技術に「AI」(人工知能)を組み合わせたシステムのことを指します。
昨今、業務効率化やコスト削減が叫ばれていますが、「AI-OCR」を活用すると、一気に業務効率化が進む注目の最新技術です。
「AI-OCR」は、従来のOCR技術を大幅に進化させた革新的なシステムです。
従来のOCR技術とは、画像やスキャンされた文書から文字を認識し、デジタルデータに変換することを指します。
一方で「AI-OCR」の特徴は、従来のOCR技術に加え、人工知能の学習能力を活用して、より高度で正確な文字認識を実現することにあります。
「AI-OCR」と「OCR」の違いをわかりやすく解説
OCRとは前述の通り、画像データやスキャンした手書き書類のテキスト部分をコンピュータが自動認識し、テキストをデータ化する技術のこと。この技術を利用することで、いままで人間が行っていたデータ入力などをコンピュータで代替えすることができるようになりました。
しかし、従来のOCRには以下のような限界がありました。
– 手書き文字や複雑なフォントの認識が苦手
– 文書のレイアウトが変わると対応が難しい
– 背景のノイズや歪みがある場合、精度が低下する
これを解決するのがAIを活用した光学文字認識、「AI-OCR」です。
AI-OCRは、上記のOCR技術にAIを組み合わせたものです。AIを活用することで、機械学習をコンピュータ自身が行うようになるため、既存のOCR技術よりも各段に文字認識率が向上したり、帳票フォーマットを人が設計せずともAIが設計してくれるようになります。
AI-OCRの主な特徴は以下の通りです:
– 機械学習により、様々な文字スタイルや手書き文字の認識精度が向上
– 複雑なレイアウトや多様な文書フォーマットに対応可能
– ノイズや歪みのある画像からも高精度で文字を抽出
– 継続的な学習により、時間とともに精度が向上
この技術を組み合わせることで、よりスピーディーな自動化を実現しました。すでにAIとOCRを組み合わせたサービスも多数登場しています。
「AI-OCR」の特徴と業務効率化の利用例
- 多様な文書のデジタル化
毎月大量に届く請求書、見積書などの書類をデジタルデータ化できます。既存OCRサービスでは、フォーマットが定まっていないためパターン化できないケースが多く、そのまま利用できないことも多々あります。しかし、AI-OCRなら機械学習させることで、複数フォーマットやパターンにも対応できるようになり、結果的に高い文字識字率を実現しました。
- 手書き文書の処理
注文書や申込書、アンケート用紙など、手書きの文書も高精度でデータ化できます。従来のOCRでは難しかった個人の筆跡の違いにも対応し、正確な情報抽出が可能です。
- 複雑なレイアウトの解析
表やグラフ、画像が混在する複雑なレイアウトの文書でも、AI-OCRは文字領域を適切に特定し、必要な情報を抽出します。これにより、財務諸表や技術レポートなどの複雑な文書も効率的に処理できます。
- 多言語対応
AI-OCRは多言語の文字認識にも強みを発揮します。グローバルビジネスにおいて、異なる言語で書かれた文書を迅速に処理し、翻訳システムと連携することで、言語の壁を越えたコミュニケーションを支援します。
- データ入力の自動化
認識された文字情報を自動的にデータベースや基幹システムに入力することができます。これにより、人手によるデータ入力作業を大幅に削減し、入力ミスも防ぐことができます。
AI-OCRとRPAの組み合わせ活用事例
RPA(Robotic Process Automation)とAI-OCRを組み合わせることで、さらなる業務効率化を実現します。具体的には以下のような例が考えられます:
- 請求書処理の自動化
AI-OCRで請求書の内容を読み取り、RPAが自動的に会計システムにデータを入力します。さらに、支払い処理や承認ワークフローも自動化することで、経理業務全体の大幅効率アップにも貢献します。
- 顧客情報管理の効率化
手書きの申込書をAI-OCRでデジタル化し、RPAがCRMシステムに自動登録することも可能です。これにより、新規顧客情報の入力作業が大幅に効率化され、人の手でやる場合、どうしても発生してしまう入力ミスも減らすことができます。
- 在庫管理の最適化
納品書や在庫リストをAI-OCRでデータ化し、RPAが在庫管理システムを更新します。これにより、リアルタイムでの在庫状況を把握することが可能となり、発注業務の自動化にもつながります。
- 契約書管理の効率化
契約書をAI-OCRでデジタル化し、RPAが重要な条項や日付を抽出し、管理システムに登録することもできるようになります。さらに、契約更新の通知や関連タスクの自動生成も可能になります。
- アンケート分析の自動化
手書きのアンケート用紙をAI-OCRでデータ化し、RPAが分析ツールにデータ化テキストを転記するといったことも可能になります。さらに、基本的な統計処理や報告書の作成まで自動化することで、マーケティング部門の業務効率が向上します。
上記例のように、AI-OCRとRPAを組み合わせることで、データ入力から処理、分析までの一連の作業を自動化し、業務プロセス全体の効率化を図ることができます。
これにより、人間はより創造的で付加価値の高い業務に集中できるようになり、企業全体の生産性向上にもつながります。
LAQOOTの特長
- 「AI」と「ヒト」を組み合わせた独自プロセスで手書き文字のデータ化に特化
LAQOOTの最大の特徴は、AI-OCRとクラウドソーシング作業者のコンペアによる高精度なデータ化です。
AIが画像認識技術を駆使して手書き文字をデータ化し、平行してクラウドソーシング作業者が数名で目視入力を行います。
複数の結果が一致したもののみをデータ化結果に反映するため、
たとえAI-OCRでも読み取れなかった手書き文字でも、理論上100%の認識精度を実現しています。
お客様のデータにクラウドソーシング作業者が関わりますが、セキュリティについてはデータ化項目ごとに画像分解されたものを分散入力しているため、すべての帳票内容はわからないようにしています。
- 即日利用可能
LAQOOTの導入は非常に簡単です。初回の帳票設計をLAQOOTのチームが代行するため、専門知識がなくてもすぐにご利用できます。
初めてOCRを導入する企業様でも、スムーズに操作できる体制を整えております。
- 業務効率化を支援する多彩なオプション
LAQOOTは、業務効率化を図るためのオプションサービスも充実しています。
BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)によるデータ化内容のチェック修正やデータのアップロード代行サービスなど、さまざまなオプションも提供しています。
これにより、データ処理にかかる時間と労力を大幅に削減することができます。
- 24時間365日の稼働体制
LAQOOTのもうひとつの強みは、人が介在していても24時間365日データ化が可能な点です。
昼夜時間を問わずデータをアップロードすれば、自動的に処理が行われるため、業務の効率化にもつながります。
- API連携でシームレスな操作
さらに、LAQOOTはAPI連携にも対応しています。既存のシステムともシームレスに連携できるため、導入後すぐに業務フローに組み込むことが可能です。
これにより、データの入力・管理がより一層効率的になります。
【こんなお悩みをもってる企業様におすすめ】
・申込書、アンケート用紙等の入力作業に時間がかかっている
・人手が足りず、データ入力の処理を行う人員が確保できない
・OCRを導入してみたいが、色々種類があってよくわからない
・現在OCRを使っているが、手書き文字の識字精度に不満がある
上記のお悩みをLAQOOTが解決します。
LAQOOT導入の流れ
- POC(トライアル)スタート
まずは実際の業務に即した帳票でトライアルを実施します。
例えば、見積書のPDFや手書きFAXでの注文書類など、日常業務に使用する帳票を使い、スモールスタートで始めます。
リスクを最小限に抑えつつ、LAQOOTの効果を実感してください。
- チューニング
実際の帳票を元にデータ化を進める中で、初回からすべて思い通りの処理とはならない場合もあります。
その際は、作業指示方法や座標設計などの調整を行い、精度の高いデータ化手法をPDCAサイクルを通して実現します。
- 本導入
チューニングが完了したら、本導入となります。
本導入時のお悩み事は、LAQOOTサクセスメンバーがサポートしますのでご安心ください。専門チームが導入プロセスを全面的に支援し、スムーズな移行を実現します。
- 範囲拡大
スモールスタートから本導入を経て安定稼働が確認できたら、帳票の種類を拡大し、他の業務にも適用していくことが可能です。
これにより、さらに多くの業務でLAQOOTのメリットを享受できるようになります。